手数料の高い投資信託の解約を会社の先輩に勧めた。
そんな話を前回書いた(←記事へのリンク)が、銀行の販売している投資信託リストを見たのは今回が初めてでした。
いわゆる”ぼったくり投資信託”というものがほんとうに多いことに驚いたのですが、商品数だけではなくそれを買っている人も多かったです。
実態を伝えてみたく、そのあたりを視覚化してみた記事です。
調査手法
- データ取得方法:とある地銀のHPより (一応、銀行名は伏せます)
- 取得日:2019/1/18
- 取得データ種
- 投資信託リスト(販売しているものすべて) 約200商品
- 各投資信託の純資産額
- 各投資信託の購入時手数料(窓口販売を基準とした)
- 各投資信託の信託報酬
銀行名を伏せてはいますが、商品数で規模は推定できてしまう気がします。
純資産額は投資信託の純資産額のため、銀行と紐付いた数字ではありません。他の銀行で同じ商品を販売していれば、同じ数字が取得可能です。
手数料は基本的に窓口での購入を想定してプロットします(少し過剰にはなりますが、窓口販売の実態を知りたいので、問題ないと判断)。
購入時手数料
横軸方向に見てみると、最も売れている投資信託の純資産額が7000億円弱です。一方、大半は1000億円以下になります。偏りがありますね。
そして、問題の縦軸ですが、購入手数料2%ちょっとのところにピークがあります。3%超えた商品もいくつか売れていることもわかるかと思います。窓口販売ではこういったものを勧めているのですかね。
図からもざっくりわかりますが、加重平均で購入時手数料の平均値を算出すると2%強になります。いくら儲かっているかの計算はお任せします。
信託報酬
横軸はさきほどと同じです。
縦軸の信託報酬が1.5%前後でピークを持っているように見えますね。平均値を算出すると、見た目通り1.4%となります。
信託報酬の安いものというと0.5%前後以下になりますでしょうか。その領域はいずれも純資産額が少ないことがわかるかと思いますが、NISAがなかった数年前はどんな分布だったのか気になるところです。
まとめ
平均値でも購入時の手数料が2%、信託報酬が年1.4%。売れそうな顧客を見つけたらおすすめして買わせたくなるのもよくわかります。逆にこの売上がなくなったら銀行にとっては相当痛手でしょう。
銀行のHPなどで投資信託のリストを覗いてみると、なかなかおもしろいです。ランキングを見るとこんな商品が売れているの!?というものもあったりします。
純資産額や購入時手数料などでソートをかけられるところも多いので、手数料だけでどの程度儲けているのか、ざっくり試算できるかと思います。